すべてはここからはじまった ~こころは元気ですか?~

 

インターネット01

 

精神医療の背景は、18世紀後半から19世紀はじめにフランスのピネルが精神病者を鉄鎖から解放したことが精神障害者を人間として尊重するはじめといわれています。日本においては、1900年に精神病者監護法が精神障害者に関して初めての法律となる。1919年呉秀三の批判的な報告から精神病院法が誕生した。1950年には欧米の精神衛生の考えも導入され精神衛生法が制定された。1987年宇都宮病院事件をきっかけに、精神衛生法の改正を求める声が国内外からあがり、精神保健法が成立した。1995年障害者基本法の成立を受けて、精神保健法が大幅に改正され精神障害者が社会で自立を促していこうという精神保健福祉法ができ、当院においても外来通院されている精神障害者の方々に、充実した生活リハビリテーションを基盤に入院せずご自身を取り戻していただくことを目的にした精神科デイケアセンター“むづれは”を開設した。

 

当院のホームページがスタートしたのは、まさに入院医療中心から地域生活中心に治療環境を整えるという方向転換が指摘され、ノーマライゼーションが語り始められた今から11年前の1997年です。すべてはここからはじまり動き出し、“こころは元気ですか?”のキャッチフレーズで当院初のホームページが完成した。県内精神科病院としてインターネットにホームページを公開したのも一番早かったように記憶している。

その後の当院は、1999年地域生活に直結したグループホーム“あすなろの家”と介護保険を重視した居宅介護支援事業所を開設。2000年健康の維持増進、認知症状の進行防止、身体機能と日常生活能力の維持改善を目的に地域に溶け込んだ医療提供を目指し老人性痴呆疾患デイケア“あららぎの里”が開設。入院中心から地域生活医療中心へと訪問看護ステーション“あららぎ”を相次いで開設した。また、山形県精神科救急移送医療事業(応急入院指定病院)を開始、協力型臨床研修病院の指定を受けた。

 

 今年、病院機能評価機構受審を受けたということもあり、これまで11年間稼動したホームページをリニューアルしました。そのなかで、本日新たにスタートする「上山病院ブログ~こころ~」では、訪れた方々が読んでこころがホットするような空間を提供できたらと考えております。また、精神医療にとって今何が必要なのか、どんな情報を必要としているのかを皆さまとともに、いっしょに考え共有できたらいいなと思っています。